かなしいな、と彼は思った。男と女との結びつき、良人となり妻となることもかなしいし、二人のあいだに交わされる昂奮や陶酔や、さめたあとの飽満もかなしい。肌と肌を触れあい、同じ強烈な感覚にひたりながら、しんじつ二人がいっしょになることはないのだ。【虚空遍歴】#fedibird #日本文学
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