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「二人はあまりに近し過ぎた、幼年から殆んど側を離れず、すべてに深入りをし過ぎていた、おれが藩政をみるばあい、相当てあらな事を、やらなければならぬ、一部に不平や非難のおこることは、必至だ、おれはそのときのことを思った……家臣の非難はそのまま藩主には向かない、必ず側近の者にゆく、おまえがもしおれの帷幄にいれば、おれにもっとも近しい者として、おれの寵臣として、家中の怨嗟はおまえに集まるだろう、――おれはそうしたくなかった、おまえをそういう立場には置きたくなかったのだ」【桑の木物語】正篤

· · 山本周五郎作品より · 0 · 0 · 0
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